シューベルト歌曲集「冬の旅」作品89 D.911(全曲)訳詞
Die Winterreise / Franz Schubert


冬の旅  ヴィルヘルム・ミュラー
訳詩:神崎昭伍

※テキストデータのためウムラウトなどは省略しています。


4 凍 結


私は雷の中にむなしく,
あのひとの足跡を探し求める.
私の腕にすがってあのひとが
縁の野を歩いた場所で.
私は大地に口づけよう,
私の熱い涙で
氷と雪をつらぬき
大地が見えるまで.

どこに花が見つかる?
どこに草が見つかる?
花ばなは死にたえ,
草地は色あせて見える.

想い出の品を
ここからとって行ってはならないのか?
私の苦しみが沈黙したとき,
だれがあのひとのことを語ってくれるのだろう?

私の心は死にたえたようだ.
心の中にあのひとの姿が冷たく凍りついている.
いつか私の心が再びとけるとき,
あのひとの姿も流れ矢なわれてしまう


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